Switchを遊ぶハードとしてのSwitch2評価

Switch2でSwitchのソフトを遊んでみる

以前から噂され、遂に約8年ぶりに発表されたSwitch2。マイニンテンドーストアの条件付き抽選ですら220万人という圧倒的な応募となり、発売まで抽選の当落が話題に上らない日は無い程の話題となっておりますが、筆者は運よく第一回目の抽選で国内版マリオカートセットに当選。
となれば、やはりSwitch2についてレビューしないわけには行きません。
とは言え、Switch2専用ソフトや技術的なお話は他のレビュアーに任せて、本サイトではこれまでレビューしてきたSwitchソフトをSwitch2で遊ぶとどうなのか?を中心に見て行きたいと思います。

持ってみて感じた事

箱や本体の動画なり写真はネット上にいくらでも公表されると思いますので、そういった点は除いて、とにかく起動してみます。
最初に驚くのは7.9インチの液晶。私は通常モデルのSwitch(6.2インチ)とLite(5.5インチ)を所有していましたので、この差はかなり大きく感じました。携帯モード、特にSwitchLiteだと文字を読むのも厳しいソフトがありましたので、これは期待以上です。
大きさとともに重さも増えていますが、両手で持っている分にはそこまで重く感じません。ドックに差そうとする時などに片手で持ったりすると、Switchに比べて重い事をはっきり感じます。

なお、HDRについてはどの程度の効果があるのか私には良く分からなかったです。HDRにも色々ありますので、Switch2ではそこまでコストを掛けられなかったのでしょう。据え置きモードで性能の良いテレビを使えば真価を発揮するはずです。

気になったのはホームボタンを押すつもりが新しく追加されたチャットボタンを押してしまう事がある、バッテリーの持ちは少し悪くなったくらいで、全体的にSwitchの後継機に相応しい、満足感のあるハードとなっています。

Switchソフトの性能向上について

さて、ここで私がセットで購入したマリオカートワールド以上に気になっていた本題に入りましょう。Switch2 Editionの用意されていない、通常のSwitchソフトを動かしてみます。
結論から言ってしまうと、本体性能向上の恩恵はしっかり受けており、特にロード時間の改善が見られました。

本サイトでも扱った中でも長めのロードが気になっていた「The Last Spell」を例にすると、
 ・起動からタイトルまで 約25秒→約14秒
 ・前回データのロードから開始まで 約53秒→約24秒(!)

と、状況によっては2倍近くのロード速度改善が見られました。これは期待以上の改善。後ほど一覧でまとめますが、起動からタイトル表示、つづきから遊ぶ時のロードは、多くのソフトで快適になっています。

ただ少し残念なのが、モニタ解像度が720pから1080pに変わったものの、携帯モードの見た目は従来のまま(720pの引き伸ばし)であったことです。例えば上述の「The Last Spell」は携帯モードと据え置きモードでは解像度の関係でマップの表示範囲が違い、全体の見通しにかなり影響するのですが、さすがにそこまでの対応はSwitch2 Editionによるアップデートを期待するしか無さそうです。

携帯モード(上)と据え置きモード(下)では描画範囲が大きく異なる。スペック的にはSwitchの据え置きモードの性能はSwitch2の携帯モードでも実現できそうだが、さすがにメーカーの対応が必要のようだ

他に検証をしている方の情報も少し見ていますが、アクションゲームなどで可変fpsであったものは、fpsの向上も確認できるようですね。本サイトはアクション苦手のユーザ向けという事でその面の恩恵は少ないですが。

レビュー済みソフトのロード時間向上まとめ

という事で、本サイトでレビューしていた各種ソフトのロード時間の改善状況をまとめます。
なお、ファイアーエムブレム風花雪月を除き、SwitchではmicroSDカード、Switch2では内部ストレージを利用しています。
また、小数点以下は丸めていますので、あくまで参考程度と思ってください。

ソフト名計測対象SwitchSwitch2
Wildfrost(ワイルドフロスト)起動からタイトル画面まで15秒10秒
Warriors of the Nile ~太陽の勇士~2起動からタイトル画面まで28秒17秒
タイトル画面から開始プレイ10秒6秒
各面スタート時のロード15秒8秒
The Last Spell起動からタイトル画面まで25秒14秒
タイトル画面から前回プレイをロード53秒24秒
怪獣の戦争起動から最初のメニューまで30秒15秒
ステージ開始15秒13秒
ステージ終了後の暗転からマップ画面に戻るまで7秒5秒
クロステイルズ起動からタイトル画面まで15秒10秒
両手いっぱいに芋の花を起動からタイトル画面まで45秒28秒
グリフトランド起動からタイトル画面まで28秒13秒
Banners of Ruin(バナーオブルイン: 破滅の戦旗)起動からタイトル画面まで19秒14秒
ゲーム開始9秒4秒
奪われし玉座:ウィッチャーテイルズ起動からタイトル画面まで40秒28秒
ゲームをロード17秒13秒
カードバトル開始前ロード14秒9秒
Curious Expedition 2起動からタイトル画面まで20秒16秒
遠征開始時のロード20秒19秒
一時中断からの遠征ロード25秒16秒
王立 穴ポコ学園起動からタイトル画面まで8秒7秒
Roguebook起動からタイトル画面まで40秒17秒
ニューゲーム開始30秒15秒
タイトル画面からロード15秒4秒
戦闘突入時ロード8~24秒4~11秒
幻想少女大戦起動からタイトル画面まで40秒28秒
サバクのネズミ団!改。起動からタイトル画面まで15秒9秒
For The King(フォー・ザ・キング)起動からタイトル画面まで62秒52秒
ニューゲームによる開始8秒5秒
タイトル画面で「つづきから」で再開20秒10秒
ことばのパズル もじぴったんアンコール起動からタイトル画面まで12秒9秒
Curious Expedition起動からタイトル画面まで16秒7秒
ステージ開始のロード10~16秒7秒
探検中の一時中断からロード6~8秒6秒
Deadly Days起動からタイトル画面まで27秒20秒
タイトルからゲームスタートまで20秒13秒
探索地点を選択して探索開始まで12~22秒8~13秒
探索終了から帰還まで9秒9秒
Wargroove起動からタイトル画面まで12秒9秒
ビビッドナイト起動からメニューが選択できるまで14秒7秒
ファイアーエムブレム 風花雪月※カートリッジ起動からタイトル画面表示24秒14秒
続きから始める30秒前後23秒
カレンダーから出撃開始10~16秒13秒
次の章の開始22秒12秒
修道院とアビスの移動(DLC)22~28秒12~15秒
Dicey Dungeons(ダイシーダンジョンズ)起動からタイトル画面表示約11秒5秒
設定を決めてゲームスタート8~11秒4秒
ノースガード起動からタイトル画面表示17~18秒12秒
設定を決めてゲームスタート(マップ規模:中)28~38秒16秒
ゲーム読み込み(マップ規模:中)17~18秒10秒
設定を決めてゲームスタート(マップ規模:大)45~1分程度18秒
ゲーム読み込み(マップ規模:大)21秒11秒
Ring of Pain起動からタイトル画面表示38~39秒19秒
フェルシール:アービターズマーク起動から最速ゲームロード20秒11秒
フォートトライアンフ起動からタイトルメニュー32秒24秒
新規ゲーム18~34秒20~32秒
マップ画面から戦闘開始13~18秒7~9秒
戦闘終了後にマップ画面に戻る18~32秒11~17秒
東方の迷宮 -幻想郷と天貫の大樹-起動からの最速ゲーム開始12~15秒6秒
Into the Breach起動からの最速ゲーム開始20秒10秒
Slay the Spire起動からの最速ゲーム開始26~28秒15秒
スパイダーソリティア BLACK起動からの最速ゲーム開始17~18秒7秒
※「起動からタイトル画面まで」は、ボタン操作によるメーカーロゴスキップ込みです

試しに起動してみた時点で、「なんだか速くなってるな」という気はしていましたが、実際に計ってみても1.5~2倍くらいは平均で速くなっているようです。
これからもSwitchのソフトメインで遊ぶ予定の方でも、Switch2は十分恩恵を受けられると思います。

特に恩恵が高いと感じたのは「Roguebook」、「The Last Spell」、「ノースガード」あたりでしょうか。起動後のタイトル表示までが速くなるのは大抵のソフトでそうですが、プレイ中のロードでちょっと長いな、と感じていた部分が改善されたことで遊びやすくなっています。
他にも「フォートトライアンフ」などは、戦闘中の処理速度が上がるようで、以前よりストレスなく操作できました。
この辺りは実際にはSwitchの時にあまり最適化できていなかったソフトが恩恵を受けており、逆にSwitch向けに最適化していたソフトがあまり変わらない(それ以上速くならない)という事だと思います。

最後に上記リストで唯一カートリッジの「ファイアーエムブレム 風花雪月」ですが、それでも速度向上を確認できています。ロードした圧縮データの解凍速度の違いなのでしょうか?いずれにせよ、こちらも遊びやすくなったソフトの一つです。
また、パッケージに含まれないDLC追加エリアであるアビス移動は他のソフト同様2倍のロード速度向上が見られます。

まとめ

Switch2のポテンシャルの高さは同梱で購入したマリオカートワールド、そしてSwitch2Editionで動作させたゼルダの伝説で十分に確認できましたが、Switch2 Editionが存在しないタイトルでもロード時間短縮の恩恵が有る事が分かりました。

任天堂のホームページで語られる通り、Switchソフトとの互換は1万5千タイトル以上のソフトをすべて実際に動作させて確認するという途方もない労力を掛けています。
任天堂の対応に感謝しつつ、Switch2を無事入手できた方はSwitchであまり遊ばなくなったソフトを久しぶりに引っ張り出しても良いかも知れませんね。

現在はまだ不要と考えてSD Expressカードを購入していなかったのですが、機会が有ればSD Expressカードでも速度比較してみたいと考えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました